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2025.03.02

環境に優しい特別栽培米の取り組み!佐賀市東与賀町の「シギの恩返し米」

佐賀市東与賀町で、環境に配慮した特別な米作りが行われています。その名も「シギの恩返し米」。この取り組みは、地域の自然環境を守りながら、美味しいお米を作り出す試みとして注目を集めています。

「冬水田んぼ」で自然との共生を目指す

冬水田んぼで自然との共生を目指す

東与賀町の田んぼでは、冬季に一部の田んぼに水を張る「冬水田んぼ」という取り組みが行われています。これは、近くの東よか干潟に飛来するシギやチドリなどの渡り鳥のために、休息地や餌場を提供する目的があります。

環境に優しい栽培方法

東与賀では、20年以上前から特別栽培米として化学肥料や化学農薬を減らした米作りをしています。

「シギの恩返し米」は、佐賀県の特別栽培米基準をクリアし、さらに独自の基準を設けて栽培されています。特筆すべきは、化学肥料を一切使用せず、代わりに下水道から出る泥や残留物を元にした「じゅんかん発酵肥料」や有機質の肥料を使用している点です。

「シギの恩返し米」の由来

この米の名前には、地域の自然環境への感謝の気持ちが込められています。生産者は「冬水田んぼや農薬・化学肥料を減らす取り組みが、この地域の田んぼや水路の環境を守ることにつながっています」と語ります。

水路の水は最終的に有明海の干潟に流れ込むため、その環境を守ることは、干潟に住むシギやチドリなどの鳥たちの生息地を守ることにもなります。「シギの恩返し米」という名前は、そんな干潟に住む鳥たちからの「感謝の贈り物」という意味が込められています。

名前の由来地元の子どもたちへの広がり

「シギの恩返し米」は地元の小学校の給食でも提供されています。生産者たちは学校を訪れ、子どもたちに米作りや地域の農業について伝える活動も行っています。

給食を食べた子どもたちの反応は上々でした。「一粒一粒丁寧に美味しかった」「普通の米より甘みがある」という感想が聞かれました。さらに、「東与賀ってすごいな」「環境に優しい米作りをしているからすごい」といった声もあり、子どもたちの地域農業への理解も深まっているようです。

未来につながる米作り

「シギの恩返し米」の取り組みは、単においしいお米を作るだけでなく、環境保護や地域の伝統継承、そして子どもたちへの教育にも貢献しています。生産者の一人は「私たちも色々と苦労して、自然・鳥たちとの関係を続けていきたいと思っています」と語ります。

美味しさと環境への配慮、そして次世代への思いやりが詰まった「シギの恩返し米」。これからの農業のあり方を示す、佐賀発の先進的な取り組みと言えるでしょう。

「シギの恩返し米」についての詳細情報は、佐賀市東与賀支所(0952-45-1022)で確認できます。

【2025年2月26日放送 かちかちLIVE 知ってる?カーボンニュートラルより】

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