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2025.03.02

糖度62度越えの海水サツマイモ!「佐賀西部コロニー」のSDGsな取り組みをご紹介!

佐賀県太良町にある「佐賀西部コロニー」

障害福祉施設として知られる佐賀西部コロニーですが、実はSDGsの理念を体現する先進的な取り組みを行っています。木工製品の製作から始まり、その副産物を巧みに活用して農作物の栽培まで行う、驚きのエコサイクルをご紹介します。

最後には糖度62度の海水サツマイモに?

木工製品から始まる驚きのエコサイクル

佐賀西部コロニーでは、保育園や幼稚園向けの木工製品を製作しています。テーブルや椅子など、子どもたちが日常的に使う家具を丁寧に作り上げています。

しかし、ここからが佐賀西部コロニーの本領発揮です。木工製品の製作過程で出るおがくずを、次の工程で巧みに活用しているのです。

おがくずが変身!美味しいシイタケに

木工製品の製作で出たおがくずは、そのまま廃棄されることはありません。おがくずを固めてブロック状にし、シイタケの栽培に利用しているのです。

リポーターが実際に栽培現場を見学すると、おがくずで作られたブロックから立派なシイタケが生えているのが確認できました。「これ、木じゃないんですか?」と驚くリポーターに、担当者は「木じゃありません。さっきの"おがくず"を、すごく集めて固めて作っております」と説明しています。

椎茸の後はカブトムシ!?意外な展開

椎茸の栽培に使用したブロックは、そこで役目を終えるわけではありません。使用済みのブロックは砕かれ、今度はカブトムシの幼虫を育てるマットや餌として再利用されるのです。

佐賀西部コロニーでは、年間約8000匹ものカブトムシを出荷しているそうです。さらに、全日本カブトムシ相撲大会も毎年開催され、大盛り上がりだとか。

最後は海水サツマイモに 奇跡の甘さ!驚きの循環

カブトムシの養殖後、その糞は堆肥として利用されます。そしてこの堆肥を使って栽培されているのが、「海水サツマイモ」なのです。

海水サツマイモは、有明海の海水を薄めて与えることで、驚くほどの甘さを引き出すことに成功しました。「一番高い時で62、3度の糖度がある」と担当者は説明します。これは通常のイチゴの平均糖度(11度)をはるかに超える驚異的な数値です。

地元で味わえる絶品スイーツ

海水サツマイモは、道の駅太良で4月頃まで販売されています(焼き芋は土日のみ)。

また、生しいたけも道の駅太良・スーパーモリナガ鹿島店で購入可能です。

SDGsの理念を体現する先進的な取り組み

木工製品の製作からスタートし、おがくず→シイタケ→カブトムシ→海水サツマイモと、一つの資源を何度も形を変えて活用する佐賀西部コロニーの取り組みは、まさにSDGsの理念を体現しています。

「うちの一番の目的は、お客さんに喜んでもらうこと。その上で、他では作らない商品を作ることで差別化を図り、収益性を上げていく。そしてその利益を利用者さんに還元し、福祉的な自立を目指す」と、佐賀西部コロニーの担当者は語ります。

環境に配慮しながら、障害者の自立支援と地域の特産品開発を同時に実現する佐賀西部コロニーの取り組みは、これからの時代に求められる事業モデルの一つと言えるでしょう。

【2025年2月25日放送 耕せ!かちかち農園部より】

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