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2025.09.16

最新育児グッズで見つけた「タイパ」重視のトレンドと佐賀発の寝床バッグ

最新育児グッズの調査で、5年前とは大きく様変わりした育児用品の世界が見えてきました。働くママの増加に合わせた「タイパ(タイムパフォーマンス)」重視のアイテムや、佐賀市発の画期的な寝床バッグなど、現代の子育てを支える革新的な商品が続々と登場しています。

リポーターが向かった西松屋の店舗では、従来の常識を覆す革新的なアイテムが数多く並んでいました。

コンパクト性能が飛躍的に向上したベビーカー

最初に目を引いたのは「簡単コンパクトベビーカー」です。畳んだ状態では信じられないほど小さく見えるのに、展開すると通常のベビーカーと変わらないサイズに。価格も1万8000円程度と手頃で、軽自動車のトランクにもすっぽり収まります。

「セカンドカーとしての需要や、祖父母宅での利用も多い」という店員の説明からも、現代の多様な子育てスタイルに対応した商品であることがうかがえます。

  • 商品名:シンコンパクトベビーカー β
  • 値段:1万7598円

360度どこからでも飲める画期的マグカップ

続いて注目を集めたのは、360度全ての面から飲むことができるマグカップです。店員によると「最近開発した商品で、全ての面から飲むことができて、しかもこぼれない」とのこと。

リポーターの長男で実際に試してみると、どの角度からでもスムーズに飲むことができました。「これは5年前にはなかった」というリポーターの驚きの声が、育児グッズの進化の速さを物語っています。

  • 商品名:360度リップ弁マグ(200ml)
  • 値段:812円

現代の子育てキーワードは「タイパ」

店員に現在の育児グッズのトレンドを聞くと、興味深い回答が返ってきました。

「お仕事を続けるお母様が最近は多いので、特にタイパ、タイムパフォーマンスを重視した商品がトレンドになっています。なるべく簡単に、準備は楽に、というのが今のキーワードです」

さらに便利になった液体ミルク

タイムパフォーマンスが重要視されていることが分かる商品の代表例が液体ミルクです。ちょうど5年前から普及し始めた液体ミルクに、さらに便利なアタッチメントが登場しました。

従来は哺乳瓶に移し替えて使っていましたが、新しいアタッチメントにより、容器に直接取り付けてそのまま飲ませることができるようになりました。これにより、調乳の手間がさらに省けるように。

  • 商品名:らくらくミルクアタッチメントⅡ
  • 値段:592円

コロナ禍が生んだ厚手ウェットティッシュブーム

手口拭きやお尻拭きコーナーでは、コロナ禍の影響が色濃く反映されていました。

「コロナ禍を経験して、とにかく手口拭き、またお尻拭きの使用量がものすごく増えた」ことから、拭きやすさを重視した厚手タイプがトレンドに。

実際に厚手のお尻拭きを触ったリポーターは「これなら赤ちゃんのお尻拭きとしても1枚でいける」と実感。「テーブル拭いたりもします」という多用途での利用も、現代の子育て家庭のニーズにマッチしています。

  • 商品名:厚手仕様おしりふき(80枚入×3個)
  • 値段:383円

佐賀発の革新的「寝床バッグ」が話題

佐賀市に拠点を置く育児用品会社「オヤモコモ」の山下代表に注目しました。福岡での育児イベントに参加していた山下さんが開発したのは「DEEP RACCO」という名の寝床バッグです。

「赤ちゃんを程よい姿勢で支える寝床バッグという形で開発しました」

従来の抱っこ紐とは発想が全く異なります。「赤ちゃんって首が座ってない時期がやっぱり難しいじゃないですか。どう支えていいかな。寝床のまま持ち運んだ方が赤ちゃんの体に負担をかけないのではないか」という考えから生まれた商品です。

実際の使用者が語る効果

オヤモコモのオフィスで、実際にDEEP RACCOを使用するお母さんに話を聞くことができました。

「自分ではうまくできないけど、このバッグのおかげでうまくしてあげれるというところが一番助かりました」

特に注目されるのは赤ちゃんの睡眠への効果です。

「ぐっすり深く眠るイメージですね。運ぶ際にまたさらにちょっと揺れた感じになって、ぐっとよく寝てくれて、授乳時間になっても逆に起きないぐらいよく寝てくれます」

多くの親が悩む「背中スイッチ」問題についても効果が実感されています。「置いた時の背中スイッチがオンになってまた鳴き出すっていうストレスがだいぶ軽減される」ことで、「夜中にもう1回抱っこして寝かせて、置いたらまたやり直し」という育児あるあるの悪循環を断ち切ることができるといいます。

子育て支援への想いから事業へ

山下さん自身も3人の育児を経験し、「子育ての孤立とかお母さん自身の自己肯定感が下がっていく」という体験から事業をスタートしました。

最初は佐賀市の高木瀬で家を借り、「いつでも来れるような場所を作りたい」とコミュニティスペースを運営。「同じ共感してくれるママたちがたくさん来てくれて、あっという間にコミュニティみたいになってきて、みんなが生き生きとしてきて、本当に理想的だった」と振り返ります。

しかし「最初から採算を度外視した事業」だったため、2年で閉鎖を余儀なくされました。

持続可能な事業モデルへの転換

コミュニティスペース閉鎖後、山下さんは「商品開発でパパママを助けていこう」と方向転換しました。

「商品を開発して販売していくことで、そういうちょっとお金もちゃんと稼いでビジネスとして成立させながらも、お母さんたちの助けになるような事業を続けていく」

「やっぱり親も子供もどっちも主役だから。赤ちゃんももちろん苦痛じゃない状態で、だけどお母さんもお出かけとかを我慢して欲しくないし、お母さんたちの心が元気になる」という山下さんの思いが、DEEP RACCOという商品に込められています。

地元佐賀への特別サービス

取材を受けた山下さんは、商品の注文時に地元佐賀の視聴者への特別なサービス「サガテレビを見た」と伝えることで、有田焼のベビースプーンをプレゼントするという特典を用意しています。佐賀の伝統工芸品との組み合わせも、地元への愛着を感じさせる取り組みです。

定価6万6000円という価格について、リポーターは「すぐにお安いですねって言える金額ではないですけれども、お祝いとかでもらいたいな」とコメント。高価格ながらも、その価値を認める声が聞かれました。

育児グッズに込められた想い

今回の特集を通じて見えてきたのは、現代の育児グッズが単なる便利アイテムを超えて、子育て家庭の心の支えとなっていることです。

タイムパフォーマンスを重視した商品の数々も、佐賀発の寝床バッグも、すべて「赤ちゃんと親、どちらも大切にしたい」という思いから生まれています。

5年という短い期間での育児グッズの進化は、現代の子育て環境の変化と、それに対応しようとする開発者たちの努力を物語っています。特に、実際の子育て経験を持つ開発者による商品には、机上の理論では生まれない実用性と温かさが感じられました。

働くママが増える現代において、育児グッズは子育てを楽にするだけでなく、親子の時間をより豊かにするパートナーとしての役割を果たしているのかもしれません。

【2025年9月10日放送 かちかちLIVE 水曜特集 より】

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