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イノシシ捕獲増!鹿島市の猟友会に密着 駆除だけでなくジビエ加工で活用も【佐賀県】
2025/04/24 (木) 18:17

県内の野生動物による農作物への被害のうち半数以上を占めているというイノシシ。対策などに農家などが頭を悩ませる中、駆除と食材としての活用に取り組む鹿島市の猟友会を取材しました。
【鹿島市猟友会 橋川直弘さん】
「あそこ入ってますね先ほどよりも大きい40キロくらい。イノシシです」
檻の中で暴れるイノシシ。口からのぞくキバや強い匂いからオスと見られます。3月、鹿島市の山で捕獲されました。
【橋川さん】
「40キロのイノシシくらいやったら60キロの石くらい、簡単に返しますよ。スピードは50キロくらいで走るんで、追突されて車は結構廃車してるんじゃないですかね」
鹿島市で猟師として活動する橋川直弘さん47歳。橋川さんが所属する鹿島市の猟友会では20人ほどのメンバーが活動しイノシシやアライグマなどを駆除しています。
【橋川さん】
「あれとか、枝とか見てくださいあれ、イノシシとかが乗ったりしたらああいうふうに折れるんです」
わなを仕掛けた場所のそばには以前はミカン畑があったといいます。
2023年度の県内の被害額は約1億8千8百万円にのぼり、全体の約6割を占めるのがイノシシによる被害です。
被害額は約20年前と比べると2分の1ほどまで下がったものの近年はほぼ横ばい状態です。鹿島市では最新のデータで年間で2000万円ほどの被害がありました。
【鹿島市役所農林水産課農政係 野田龍馬さん】
「今年は過去最多の捕獲頭数になってましてそれに合わせて被害金額も増えている感じになっています。原因としましては、耕作放棄地の増加という部分が一番に挙げられるのと、あとは残渣だったりミカンとかが山積みになってたりしてましたので」
【橋川さん】
「この高さくらいかな。イノシシは大きかですよ」
【坂本さん】
「100キロぐらい?」
【橋川さん】
「うーん、最低でも70キロはあるかな」
箱わなは複数人で協力して設置し、足跡や泥などの痕跡から仕掛ける場所を決めています。掛からない場合はエサの量や、仕掛けの糸の調整を繰り返すそうです。
【橋川さん】
「はじめのエサはこんな感じで広範囲に撒くんですけどそれから徐々に箱の中だけとかそれはもういろいろ、イノシシとの駆け引きです。」
また、場所によっては足にワイヤーを引っかけ捕らえるくくりわなが有効な場合もあるといいます。
【橋川さん】
「これ、障害物でしょ。警戒しないというか、こっちのほうに気が行くんでだから絶対にこれを切ったりしたらだめです」
足跡の向きや間隔などをヒントに仕掛ける場所を見極めます。
【橋川さん】
「いろんな足跡を残しますよ。人間もわなをかけてからいろいろ足跡残すんですけどだから今からちょっと消すんですけど」
例年3月は捕獲頭数が減少するということですが、この日は4カ所にイノシシ4頭とタヌキ1匹がかかっていました。
【橋川さん】
「気温がここ2~3日高くてそういう時を狙うんですよ。あと雨が降った後。雨が降ったら人間が仕掛けをかけるじゃないですか。その時に人間の匂いが消えたりするんですよ」
また、こうした猟も。
わなを仕掛けられないような場所では猟犬と一緒にイノシシを追い込み、猟銃で仕留めます。この日の猟は鹿島市猟友会の中島和也会長がメンバーやパートナーの2匹とともに整備されていない険しい斜面で行われました。
2人とも70歳を超えているとは思えない足取りです。
犬が吠えてイノシシの発見を知らせ、中島会長が弾を込めます。
一撃でイノシシを仕留めました。
こうした猟で害獣を捕獲すると国や自治体から捕獲報償金が出ますが報酬を目的に活動しているわけではありません。
【坂本さん】
「やっぱり地域の人が困っとんしゃっけんですねそういう意味ではやいよってよかったってことでしょうね」
【中島会長】
「荒れた田んぼとか畑とかあるでしょうがそやんとがのうなったって言いんしゃったときがやっぱり嬉しかです」
一方、イノシシを無駄にしないよう仕留めてから30分以内に市内の解体場で血抜きなどの処理を行います。
肉を焼肉やハムにするほか、油を販売したり店に卸したりと様々なものに加工しています。
猟友会と連携して地元の食材としてイノシシ肉のジビエ料理を提供している飲食店も。
鹿島市の「能古見かたらいベース」では人気のボロネーゼやソーセージなど4種類のジビエメニューがあります。
【能古見かたらいベース 木下勇気さん】
「はじめは抵抗があられる方もいらっしゃるんですけど、食べてみたらおいしいって言って結構リピーターの方が多いですね」
記者も、一番気になったボアカツカレーをいただくことに。
【野口】
「全然臭みも無くて、あっさりした、でもしっかりした味がとてもおいしいです」
現在、鹿島市猟友会で活動している会員20人のほとんどが本職の傍らで猟師となっているため日中や市街地での対応など常に活動できるわけではありません。
そこで鹿島市では職員がわな猟の免許を取得し活動に参加するほか、今年2月には初めて猟友会と警察が合同で演習を行うなど、行政との連携にも取り組んでいます。
【橋川さん】
「人間がですよ、山の方にいろいろ作っていって追いやってしまって今逆襲を受けているという感じ、と思いますけどね。だから自分たちで対応してですね駆除したりいろいろ考えなくてはいけないんじゃないかな」
【鹿島市猟友会 橋川直弘さん】
「あそこ入ってますね先ほどよりも大きい40キロくらい。イノシシです」
檻の中で暴れるイノシシ。口からのぞくキバや強い匂いからオスと見られます。3月、鹿島市の山で捕獲されました。
【橋川さん】
「40キロのイノシシくらいやったら60キロの石くらい、簡単に返しますよ。スピードは50キロくらいで走るんで、追突されて車は結構廃車してるんじゃないですかね」
鹿島市で猟師として活動する橋川直弘さん47歳。橋川さんが所属する鹿島市の猟友会では20人ほどのメンバーが活動しイノシシやアライグマなどを駆除しています。
【橋川さん】
「あれとか、枝とか見てくださいあれ、イノシシとかが乗ったりしたらああいうふうに折れるんです」
わなを仕掛けた場所のそばには以前はミカン畑があったといいます。
2023年度の県内の被害額は約1億8千8百万円にのぼり、全体の約6割を占めるのがイノシシによる被害です。
被害額は約20年前と比べると2分の1ほどまで下がったものの近年はほぼ横ばい状態です。鹿島市では最新のデータで年間で2000万円ほどの被害がありました。
【鹿島市役所農林水産課農政係 野田龍馬さん】
「今年は過去最多の捕獲頭数になってましてそれに合わせて被害金額も増えている感じになっています。原因としましては、耕作放棄地の増加という部分が一番に挙げられるのと、あとは残渣だったりミカンとかが山積みになってたりしてましたので」
【橋川さん】
「この高さくらいかな。イノシシは大きかですよ」
【坂本さん】
「100キロぐらい?」
【橋川さん】
「うーん、最低でも70キロはあるかな」
箱わなは複数人で協力して設置し、足跡や泥などの痕跡から仕掛ける場所を決めています。掛からない場合はエサの量や、仕掛けの糸の調整を繰り返すそうです。
【橋川さん】
「はじめのエサはこんな感じで広範囲に撒くんですけどそれから徐々に箱の中だけとかそれはもういろいろ、イノシシとの駆け引きです。」
また、場所によっては足にワイヤーを引っかけ捕らえるくくりわなが有効な場合もあるといいます。
【橋川さん】
「これ、障害物でしょ。警戒しないというか、こっちのほうに気が行くんでだから絶対にこれを切ったりしたらだめです」
足跡の向きや間隔などをヒントに仕掛ける場所を見極めます。
【橋川さん】
「いろんな足跡を残しますよ。人間もわなをかけてからいろいろ足跡残すんですけどだから今からちょっと消すんですけど」
例年3月は捕獲頭数が減少するということですが、この日は4カ所にイノシシ4頭とタヌキ1匹がかかっていました。
【橋川さん】
「気温がここ2~3日高くてそういう時を狙うんですよ。あと雨が降った後。雨が降ったら人間が仕掛けをかけるじゃないですか。その時に人間の匂いが消えたりするんですよ」
また、こうした猟も。
わなを仕掛けられないような場所では猟犬と一緒にイノシシを追い込み、猟銃で仕留めます。この日の猟は鹿島市猟友会の中島和也会長がメンバーやパートナーの2匹とともに整備されていない険しい斜面で行われました。
2人とも70歳を超えているとは思えない足取りです。
犬が吠えてイノシシの発見を知らせ、中島会長が弾を込めます。
一撃でイノシシを仕留めました。
こうした猟で害獣を捕獲すると国や自治体から捕獲報償金が出ますが報酬を目的に活動しているわけではありません。
【坂本さん】
「やっぱり地域の人が困っとんしゃっけんですねそういう意味ではやいよってよかったってことでしょうね」
【中島会長】
「荒れた田んぼとか畑とかあるでしょうがそやんとがのうなったって言いんしゃったときがやっぱり嬉しかです」
一方、イノシシを無駄にしないよう仕留めてから30分以内に市内の解体場で血抜きなどの処理を行います。
肉を焼肉やハムにするほか、油を販売したり店に卸したりと様々なものに加工しています。
猟友会と連携して地元の食材としてイノシシ肉のジビエ料理を提供している飲食店も。
鹿島市の「能古見かたらいベース」では人気のボロネーゼやソーセージなど4種類のジビエメニューがあります。
【能古見かたらいベース 木下勇気さん】
「はじめは抵抗があられる方もいらっしゃるんですけど、食べてみたらおいしいって言って結構リピーターの方が多いですね」
記者も、一番気になったボアカツカレーをいただくことに。
【野口】
「全然臭みも無くて、あっさりした、でもしっかりした味がとてもおいしいです」
現在、鹿島市猟友会で活動している会員20人のほとんどが本職の傍らで猟師となっているため日中や市街地での対応など常に活動できるわけではありません。
そこで鹿島市では職員がわな猟の免許を取得し活動に参加するほか、今年2月には初めて猟友会と警察が合同で演習を行うなど、行政との連携にも取り組んでいます。
【橋川さん】
「人間がですよ、山の方にいろいろ作っていって追いやってしまって今逆襲を受けているという感じ、と思いますけどね。だから自分たちで対応してですね駆除したりいろいろ考えなくてはいけないんじゃないかな」
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