1. TOP
  2. 記事一覧
  3. ライフ
  4. 予防法もある!?「認知症」の基礎知識

ライフ

life

2019.05.21

予防法もある!?「認知症」の基礎知識

認知症の基礎知識と予防法について 肥前精神医療センターの認知症疾患医療センター長・橋本 学先生に教えて頂きます。

認知症の基礎知識

認知症とは?

大脳の細胞が死んだり、傷んだりして、大脳の動きが低下。それによっておこる症状。

症状

記憶障害、注意力・理解力・判断力の低下、適切な行動力の低下など。


MCI(軽度認知症害)とは

多くの場合、正常→MCI→認知症という症状の経過があり、いかにMCIで症状を長く止めるかというのが認知症予防のポイントです。

認知症の種類はさまざま

  • 迷子になったりする「アルツハイマー型認知症」…60%
  • 幻視が見えたり、体が動きづらくなる「レビー小体型認知症」…15%
  • 血管が傷いたことによる「血管性認知症」…15%
  • その他…10%

認知症チェック

いくつあてはまるか、チェックしてみましょう。

  • 物を置いた場所がわからなくなることがある
  • 5分前に聞いた話を思い出せないことがある
  • 周囲から「何回も同じ話をする」と言われる
  • 今日が何年何月何日かわからないことがある
  • 言おうとしている言葉がすぐにでてこないことがある
  • 電話番号を調べて電話をかけることができない
  • ひとりで買い物に行けない
  • 掃除機やほうきを使って掃除ができない
  • バスや電車、車などを使ってひとりで外出できない
  • 貯金の出し入れや公共料金の支払いなどの銀行、郵便局関連の手続きがひとりでできない
  • 薬の管理がひとりでできない
  • それまでやっていた趣味をやめてしまったり、不活発な生活になっている
  • ちょっとしたことでイライラしたり、怒ったりする 気分が落ち込んでしまう

13項目中5つくらい当てはまる場合は、認知機能や社会生活に支障が出ている可能性があります。2~3つ当てはまった場合、気になるようであれば、まずは相談してみることが大切です。認知症は高齢に限らず40代や50代、もっと若い世代でも発症する恐れがあります。病院に行くのを躊躇される場合は、自治体などが開いている「もの忘れ相談」で相談してみましょう。

こんな時どうする?

「お財布が無くなった!」と言われた
  • 一緒に探して安心してあげる。

  • 財布などは置く場所を予め決めておく。


食事をしたのに、「まだ何も食べていない!」と言われた
  • 話をよく聞いてあげる。
  • 「今ご飯をつくっているから待っててね」と声をかける。

認知症を発症した方は、不安になり事実と異なることを言われることが多くありますが、頭ごなしに否定をしたりせず、まずは話を聞いてあげることが大切です。

認知症の予防ポイント

  • 生活習慣病の予防、治療をしっかりする
  • バランスのよい食生活
  • 適度な運動(ウォーキング、体操などの有酸素運動を週に2~3回)
  • 脳を活性化するような生活(人付き合いが大切)

気になることがあれば気軽に受診・相談を!

認知症の専門は精神科・神経内科で、脳神経外科でも診てくれるところがあります。早期に治療を開始すれば、軽い症状を維持することが可能です。

佐賀県では認知症の専門的な診断・治療ができる医療機関として、下記の4カ所を認知症疾患医療センターとして指定しています。

  • 佐賀大学医学部付属病院 
  • 肥前精神医療センター 
  • 河畔病院
  • 嬉野温泉病院
RECOMMEND