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春の門出を支える老舗「学生服 日乃丸屋」 創業100年以上、鳥栖市で続く信頼のかたち
佐賀県鳥栖市大正町に店を構える「学生服 日乃丸屋」。
明治時代から続くこの老舗は、今年も変わらず、地域の子どもたちの新生活をそっと支えています。
入学シーズン真っただ中の3月末。
店内に一歩足を踏み入れると、新しい門出を迎える子どもたちの制服が並び、活気にあふれていました。
制服や学用品を手に取るその表情は、期待と少しの緊張が入り混じったもの。
そんな大切な節目のひとときを、長年にわたって見守り続けてきました。
今回は、そんな「学生服 日乃丸屋」をご紹介します。
明治創業、100年以上愛され続ける老舗洋品店
鳥栖市大正町に店を構える「日乃丸屋」は、創業から100年以上の歴史を持つ老舗です。
明治時代に洋品店としてスタートし、当時は「洋品なら何でもそろう」と言われるほど、幅広い品揃えを誇っていました。
時代とともに取り扱いを学生服に特化させ、現在では鳥栖市内の小・中・高校生の学生服を一手に担う専門店として、地域に深く根付いています。
3月末は繁忙期!
訪問したのは3月末。入学シーズン直前の、まさに書き入れ時です。
スタッフによると、採寸はすでにほぼ終わり、現在は「受け取り待ち」の状態とのこと。
店内の棚には、「工業」「商業」など学校種別の札が貼られた制服が整然と並びます。
水色のエプロンを着たスタッフたちがテキパキと作業をこなす姿も印象的でした。
その数はあまりにも多く、スタッフも「数えきれないほど」と話すほど。
店内に収まりきらず、隣の倉庫にも制服がずらりと並ぶほどの規模です。
「どんどんやるしかない」「もう取りに来てくださいという状況」─
スタッフの言葉からも、繁忙期ならではの充実感がにじみ出ていました。
移り変わる制服事情
取材の中で、学生服をめぐるトレンドの変化も見えてきました。
かつてはセーラー服や学ランが当たり前でしたが、今では鳥栖市内の学校ではブレザーが主流となっています。
スタッフも「このあたりでは学ランはもうない」と話します。
こうした変化は鳥栖市に限らず、全国的な流れだといいます。
一着一着への丁寧な心遣い
日乃丸屋では、子どもの成長に寄り添ったきめ細かな対応も行っています。
最初から袖を少し短めに仕立てて渡し、成長に合わせて伸ばしていく「袖出し」がその代表例。
一方で、身長が20センチ以上一気に伸びた場合など、袖出しだけでは追いつかないケースもあり、そのような場合には新しい制服への買い替えも案内しています。
「きれいに着て入学してほしいという思いがあるので、袖もきちっと合わせて手間を加えています」——そんなスタッフの言葉に、一着一着への温かな心遣いが表れています。
春、新しい制服に袖を通す子どもたちのために
創業100年以上。時代とともに学生服のスタイルは移り変わっても、日乃丸屋は変わらず、鳥栖市の子どもたちの門出に寄り添い続けています。
採寸から受け取りまで丁寧に対応するスタッフの姿に、この店が長年にわたって地域の家族から信頼されてきた理由が見えた気がしました。
春、ぴかぴかの新しい制服に袖を通す子どもたち。
その笑顔の裏側には、日乃丸屋のスタッフたちによる温かな手仕事があります。
店舗情報
- 店舗名:学生服 日乃丸屋
- 住所:佐賀県鳥栖市大正町771

