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2024.10.05

背振の山奥にある牧場「ミルン背振牧場」が実は大変なことになっていました

今回のテーマは「実は大変なことになっていました ミルン牧場へ】

こちらは、ミルン牧場の製品。
この牛乳はどうやって作られているのか、さらにそれを作っているところが、実は大変なことが起きていたということで1日密着してきました。


神埼市にある「ミルン背振牧場」
広々と開放感のある牛舎です。
なかなかこのような天井の高い牛舎は珍しいようです。
こちらは、ミルン牧場の横尾社長
ホルスタインを23頭飼育しています。
大きい乳牛の体重は約700kg!

2歳のころから子を産んで乳が出始め、10歳くらいまで搾乳できる

その大きさの秘密は、全頭、北海道へ留学をしているから!
成長期を北海道の広大な敷地で過ごすため大きな体になります。
小さい小屋で育てた牛は大きくならないそうです。

そして、牛が移動し始めました。
「搾乳タイム」になると、牛が自ら別の部屋にどんどん移っていきます。

その理由は、搾乳後エサの時間になるため、早く食べたいウシが我先にと進むからなんだそうです。

搾乳を体験!

搾乳のやり方

牛が驚くため大声NG
数回手で搾り、乳の通りを良くすると共に、異常乳がないかを確認する

搾乳のやり方

濡らしたタオルで乳頭を清拭する

そして、搾乳機をつけていきます。
搾乳のやり方

ミルカーを装着する(5分程度)

どんどんミルクが流れていきます。
搾乳のやり方

ミルカーを外し、殺菌・消毒を行い完了

この搾乳は、朝と夕方の2回行われ、合わせて1頭あたり30kg分の牛乳がとれます。

搾乳したミルクは、このクーラータンクの中にたまっていきます。
乳が終わると牛さんたちは自らの足で再び牛舎に戻りエサの時間を待ちます。

エサが出てくると、我先にと勢いよく夢中で食べます。
使用しているエサは、TMR(トータルミックスレーション)で、穀物や干し草・水などを混ぜ合わせた飼料です。

1日に1頭あたり約30kgのエサを食べています。
1日の牛乳量とあまり変わらない量を食べていることになります。それくらい食べないと乳が出ないとのこと。

ちなみにミルン牧場では和牛の生産も始めており、1カ月前に産まれたばかりの黒毛和牛の仔牛も4頭いました。

牧場でとれた牛乳は工場へ

「ミルン牧場 加工工場」
ここで殺菌処理したあと、さまざまな製品になっていきます。

こちらは「低温殺菌機」
低温殺菌(65℃30分)することで、のどごしが良く風味豊かな牛乳を製造しています。

熱を上げることでビタミンなどが崩壊してしまうため、それを抑えるために低温殺菌にしています。

牛乳を充填しています。
容器の中に空気が入らないように何度も何度も牛乳を少しずついれて隙間なく牛乳を入れていきます。
作りたての味は、飲みやすくて清涼感のある牛乳です。後口の良く、牛乳の素朴な味そのものがしっかり広がっていきます。
こちらでは他にも、ヨーグルトやチーズ、アイスなどいろんな乳製品を生産しています。

そんな工場に、実は大変なことが…

2023年7月、九州北部豪雨の際に川が氾濫し約2か月製造できない状態になりました。

右側の窓のフレーム下まで水が来たそうです。
全ての機械が浮き上がり、ひっくり返り、泥水に浸かってしまいました。

横尾さんは「再起不能かと思いましたが、取引先から被害を受けた翌日に応援に来てくれたことで『やめますよ』とは言い切れなかった」と話します。

当時どんな状況だったのか、工場のまわりを案内してもらいました。
こちらが普段の水かさですが、豪雨の時には橋を越えて水が溢れた木が何本も流れてきたそうです。

水のエネルギーが凄まじかったのが伝わってきます。

工場が使用不可能になってしまいましたが、取引先の方々から「まだですか?」「何とか頑張って復活させてください」といろんな励ましをもらい、横尾さんは「時間かけてもやるべきだな」と思われたそうです。

佐賀市には牧場の直営ショップも

佐賀市にある「ミルン牧場 鍋島ショップ」
みるくソフト 410円

1番人気!
濃厚ですが、いくらでも食べることができそうな後味がスッキリなソフトクリームです。

そのほかにも、牧場で愛情をこめて丁寧に作られた牛乳を使った商品がいろいろ!

そして工場でつくられた製品は現在、他にも県内数カ所の道の駅や農産物直売所などで購入することができます。

酪農業界はいま、大変厳しい状況に…

横尾さん「酪農家はどんどん減っていって、採算がとれる、とれないという状況がここまで続くとは思いませんでした。全盛期、佐賀県内に約1,500戸あった酪農家は現在わずか27戸に。牛乳は人間にとって大事な食糧ですから、がんばっていきたい。これ以上、酪農家を減らしたくないとずっと思っています」

我々にできるのは牛乳をはじめとした乳製品を美味しくいただくこと。
直営ショップで販売している商品から1カ月ほど前に出た新商品「さけるチーズ」

チーズのいい香りがしてモッチモチ。
ミルクの味もしっかりあり、ほんのり塩味もします。
塩は0.1gほどしか使っておらず、旨味とコクが出て、おやつやおつまみにも最適です。

【2024年10月2日放送 かちかちLIVE つぐまさがGO!より】

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