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2023.02.03

手作りのこだわり 守り続けてきた味わい「松露饅頭」

唐津の銘菓 松露饅頭

今回は、唐津を代表するお菓子、松露饅頭の製造の様子をリポート!

江戸時代後期、時の藩主 小笠原侯に焼饅頭を献上したことに始まります。

名前の由来はキノコの一種「松露」

みなさん、なぜ「松露饅頭」というか知っていますか?
それは虹の松原の松の木の根元に生えるキノコ「松露」に形が似ているからなんです。

大原老舗

そんな「松露饅頭」を170年以上つくり続ける大原老舗

株式会社大原老舗 本社工場

今回は和多田店に隣接する本社工場に潜入します!

松露饅頭の工場に潜入!

まずは小麦粉をふるいにかけます。

放し飼いされているニワトリの卵(県産)を使用

ひとつひとつ、手作業で卵を割っていきます。

材料をミキサーで混ぜる

ここからはミキサーで材料を混ぜていきます。

まずはさきほど割った卵。そして砂糖を加え、ふるった小麦粉も投入!

気温に合わせ混ぜる時間を調整!

気温が高いと生地がゆるく、低いと生地が固くなるため、夏は短め、冬は長めに混ぜる時間を設定しているそうです。

混ぜ終わった生地をこす

しっかりとこして生地の完成!

2~3日前につくったこしあんを機械にセット!

松露饅頭と言えばきめ細かやなこしあん!

北海道産の小豆を使用!

2~3日寝かせてまろやかに仕上げたこしあんを使っているんです!

ひとくちサイズにカット

1口ずつにカットされたあんこは…

機械内で回転 丸く成形

機械の中に落ちて、回転することにより形が整っていきます。

ここから「焼き」の工程へ

創業当時から変わらぬ丁寧な手焼き!

生地を型の半分まで入れ、同時にあんこを入れる

松露饅頭を綺麗に丸く焼くには、少しずつ傾けながら焼くのがポイント!

生地の気泡が出てくるのを合図に、ななめにしていきます。
生地を足す・傾けるを繰り返す

その後は生地を足して、傾けてを数回繰り返して…焼き色・穴がないかをチェックし、必要な場合は修正をしています。

見事な職人技です!

きれいに焼くコツを大ベテランの井上さんに聞きました。

職人歴約40年のベテラン井上さん「生地を適量に入れて、生地を足していく際にも綺麗になるように。適量がいちばん!さじ加減です!」

"さじ"や"銅板(型)"はひとりひとり違う!

作業をする方が使っている「さじ」や「銅板(型)」はひとりひとり違うので、ひとりひとりの感覚が重要になってきます。

ガスの火加減は手で調整しているそうです。本当に職人技!

1回20個分を焼くのに最適な時間は5分!

焼き時間が長すぎると、皮が固くなり、短すぎると生焼けになってしまいます。

銅板の列によって火力が弱かったりもするので、火力が強い列に移動させて少し焼くなど、焼き加減も調整していきます。
銅板のクセを見極めて焼くのも大切だそうです。

焼きたてをいただくと、ほんのり温かく、生地がパリッとしてて香ばしいです。

焼きあがった松露饅頭はチェックを受け、包装。

そして、各店舗へ配送されていきます。

1人の職人さんが1日に焼く松露饅頭の数は 1000個

工場では、一日に5人ほどの職人さんが松露饅頭を焼いています。

ここには職人歴40年のベテランから焼き始めて2カ月の新人さんまでいます。新人さんはベテラン職人から技術を学んでいるんです。

職人歴10カ月の山﨑さんにもお話を聞きました!

Q.上手に焼けるまで一番難しかったことは?
山﨑さん「生地を適量にかけることと、ひっくり返す時に傾ける角度が難しかったです。饅頭がデコボコになってしまい、修正する際に時間がたって固くなってしまうんです」

170年以上つづく松露饅頭は若い世代にも引き継がれています。

【2023年2月2日放送 かちかちPress 工場walkerより】

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