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2022.05.26

虹ノ松原の理想の姿を守る活動とは? NPO法人「唐津環境防災推進機構KANNE」

唐津のシンボル、虹ノ松原の本来あるべき姿を守るために活動されている方々がいらっしゃるということで、お話を聞かせていただきました。
NPO法人 「唐津環境防災推進機構KANNE」
藤田和歌子 事務局長

どんな活動をしているのでしょうか?

唐津のシンボルである”虹の松原”を守るために地域のみなさんと一緒に松葉かきを行っています。

松原の本当の姿が、”白い砂に青々と生い茂る”「白砂青松」ということは知っていましたか?
”白砂”とは対照的に、松の枯れ葉が散乱しています。
この状態が普通の状態だと思っていた人は少なくないと思います。

1960年ごろまでは松の枯れ葉を、かまどの燃料として採集していました。

しかし現在は...
・松葉をとらない → 土が肥える → 草や他の木が育つ
ということが起きています。

保全活動が行われているのは全体の25%ほどで、多くの場所ではまだまだ未清掃のまま放置されています。
清掃しないと、「マツノザイセンチュウ」という害虫がマツ材線虫病を引き起こし松を枯れさせてしまいます。
「マツ材線虫病」はとても怖く、ある松原では「管理をやめた」と決まったら、松の木が4~5年で全滅してしまったそうです。
もし虹の松原がなくなると、
強い潮風が直接田んぼや畑に行き、作物がとれなくなります。
また、家が砂で埋もれてしまったり、錆びついて暮らすことが出来なくなってしまいます。
松葉かきがどれだけ大切なことかわかります。
虹の松原を守るために活動を行っている「KANNE」
ボランティア登録者は約8000人いますが、まだまだ人手は足りていません・・・
松葉かきをすると元気の証に松露というキノコが出てきます。
昔は簡単に見つけることができました、現在は探してもなかなか見つからないレアなキノコです。
実際に15分ほど、松葉かきのお手伝いを体験してみました。
この写真が松葉かきをする前の写真です。
この写真が松葉かきをした後の写真です。
白い砂が見えるのがわかります。この状態がいい状態です。
白砂青松の状態じゃないと松露が生育できずに、松に大事な栄養や水分がいきません。
今回清掃した以外の場所はまだまだ枯れ葉が残っています。
手入れしている場所を松葉かきしましたが、未清掃の場所は草取りから行わないといけません。
松葉かきがどれだけ大変かわかりますね。
採集した松葉は、苗床や堆肥として活用されます。
循環した社会を目指しています。

1人1人の思いで、虹の松原をキレイに保つことができ始めています。
虹の松原を守るために14年前から活動をしている「KANNE」。まずは1人でも多くの方に”虹の松原”の現状を伝え、多くの仲間を増やし、白砂青松の姿を取り戻し、次の世代に引き継ぐことを目標にがんばっています。

「KANNE」では虹の松原の保全活動をしてくれるボランティアを募集しています。
毎週火曜日と、月末の土曜日に清掃活動を行っています。
協力したい方は登録してみてはいかがでしょうか。
電話:0955-80-7060
【2022年5月24日放送 かちかちPress これって、ニューっす!より】
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