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老舗醤油メーカー「宮島醤油」"曳家"を使って白壁倉庫をお引越し 地域住民がお手伝い【佐賀県】
2024/07/03 (水) 18:40

唐津市の老舗醤油メーカーのシンボル的な存在でもあった白壁倉庫が先日、道路を挟んだ反対側に引越しました。移動には建物を解体せずにそのままの状態で動かす「曳家」という伝統的工法を使い、手伝ったのは地域住民でした。
一生懸命ロープを曳く子供たち。大人も加勢して引っ張る先にあるのは・・・倉庫です。唐津市の老舗醤油メーカー、宮島醤油に朝から続々と集まる人。説明しているのは武雄市の建設会社社長中島浩さん。この日、宮島醤油の従業員と地域住民とが協力して宮島醤油のシンボル、「白壁倉庫」を「曳家」という工法を使って移動させます。
【中島浩さん】
「やっぱり重量がすごくある。ちょっと傾きがあったり、下が壊れてたり腐っていたり。最近の建物と違う。今まで向こうにあった建物が今度こっちに来るので。おもしろいかなと思う」
去年8月、新たな工場が完成した宮島醤油では1930年に建てられた「白壁倉庫」を移設し、その跡地を商品を運搬するトラックなどが作業する場所として活用することになったのです。
大勢の人が見守る中、唐津くんちの囃子に乗って白壁倉庫の“引っ越し”が始まりました。推定150トンの倉庫を下に敷いたレールに乗せ、ロープでゆっくり引っ張っていきます。もちろん人の力だけでは簡単には動きません。倉庫の背後からは職人たちが声をかけ合い専用の機器で文字通り”後押し”しています。
数センチずつ動かしては各レーンの進み具合を調整します。
【男の子】
「引っ張るのが楽しかった」(どのくらいの重さに感じた?)「象一等分?」
【男性】
「大変でしたけど貴重な経験ができてよかったです」
【中島浩さん】
「えらい音のせんなー。こんな感じ。よいしょーでよかです」
3回に分けて引っ張った結果、何とか予定位置近くまで運ぶことができました。
【男の子】
「手が痛かったし重くて大変だったけどみんなで力を合わせて動けたのでよかった」
【女性従業員】
「楽しいですよ。なかなか地域の人とふれあえる機会もないので。地元に愛されているんだなと従業員一同ありがたく思っています」
準備に3週間、当日は4時間あまりの作業。人々の思い出に残る引っ越しでした。
【宮島醤油 宮島治社長】
「長い間町の風景としてみなさんに親しんでもらったので、地域の皆さんに参加してもらったのは本当に意義があることだと思っている」
【女性】
「子供の時から見ていた倉庫がそのまま残ってそれを動かしてお手伝いできたことはとてもいい思い出です。孫・ひ孫におばあちゃんが曳いたよって言えると思います」
“引っ越し”した地域のシンボル「白壁倉庫」は今後倉庫としてだけでなく、エリア一帯を博物館など多目的に活用することも検討しているということです。
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