2022/11/09 (水) 18:13

九州新幹線長崎ルートをめぐり、山口知事は9日、佐賀駅を通るルートのフル規格での整備について、「今のこの良い状態の鉄道環境を壊すことになる懸念がある」との考えを示しました。

【山口知事】
「佐賀駅を通るルートのフル規格というのは、今のこの良い状態の鉄道環境を壊すことになる懸念があると認識している」

山口知事は9日の県議会で、このように述べ、現状でも佐賀駅から特急を使って、12、3分で新鳥栖駅に着き、大阪方面との往来ができると強調。
その上で、佐賀駅を通るルートについて次のように考えを示しました。

【山口知事】
「例えば在来線特急はなくなり、新鳥栖駅停車の新幹線も大きく減少し、通過駅になる懸念さえあると思う。フル規格を考えるのであれば、佐賀県にとってそうしたリスク・懸念を大きく上回るメリットというものがないと、到底考えられないものと思う」

長崎ルートをめぐり、「佐賀駅ルートが適切」としている与党検討委員会は、「佐賀空港を通るルートが技術的に可能かどうかできるだけ早く精査してもらいたい」としていて、斉藤鉄夫国交大臣は4日、建設主体となる鉄道・運輸機構に調査・検討を指示したと明らかにしました。