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「西九州新幹線」 開業までの歩み【佐賀県】

2022/09/22 (木) 18:13

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9月23日に開業する「西九州新幹線」。
これまでの歩みをまとめました。

(1985年)
【山下徳夫 運輸大臣 】
「長崎・福岡間のだんだん過疎化していく地域における新幹線は、そろばんの勘定がとれないというような地域的な採算性ではダメだと思う。そういう意味では、この問題は政治的使命として解決すべき」

今から49年前の1973年、(昭和48年)国は九州新幹線長崎ルートの整備計画を決定します。

(1992年)
【桑原允彦元鹿島市長】
「こういう在来線の経営分離ということは、地方の切り捨てにつながる。強い危機感を感じる」

1996年、JR九州は長崎本線のうち、肥前山口から諫早までのを並行在来線として、新幹線開業に合わせて経営から切り離す方針を表明します。
鹿島市や江北町といった沿線の市町は、JRの経営から分離されれば、将来廃線に繋がり、町が衰退するなどとして猛反発します。
しかし、当時の古川知事は、経営分離を容認します。

【古川康 前知事】
「並行在来線の経営分離については、佐賀県としては基本的にはやむを得ないと考えます」

【桑原允彦 元鹿島市長】
「こんな無茶なプロジェクトスタートさせたらいかん」

県が経営分離を認めたものの、工事に取り掛かるには、あくまでも沿線市町の同意が条件となっているため、県が説得にあたりますが、同意は得られず、こう着状態が続きました…。

【古川康 前知事】
「それが今回の3者合意によって、こう変わります。この全区間をJR九州が運行します。つまり、経営分離をしないということになります」

2007年12月。
事態は大きく動きました。佐賀・長崎両県とJR九州によるいわゆる「3者合意」です。
JRが20年間、並行在来線区間で列車を運行し、線路や駅舎は両県が管理するという内容です。
この合意を受け政府・与党は、肥前山口ー諫早間は「経営分離に当たらない」と解釈。
反対してきた沿線市町の同意は必要なくなりました。
翌年、整備計画発表から30年余り、長崎ルートは、ようやく着工します。

しかし、今度は、日本で初めて導入を予定していた新幹線と在来線どちらも走ることができる列車(フリーゲージトレイン)の開発が思うように進みません。
ついに、長崎ルートでの使用を断念することに。

【長崎県 中村法道知事(当時)】
「フル規格整備を希望」

【JR九州青柳俊彦社長(当時)】
「全線フル規格で一刻も早く」

これを機に、より費用対効果が高いとして、新鳥栖ー武雄温泉間にも新しく線路を作る全線「フル規格」を求める声が熱を帯びます。
しかし、佐賀県は難色を示していて、新鳥栖ー武雄温泉間をどうするのか、国と県による協議が続いています。

県内の市で唯一駅がなかった嬉野市にも新幹線の駅ができ、いよいよ23日、開業します。
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