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去年は猫などが捕食 今年こそ「なんとか巣立って」絶滅危惧種コアジサシ51羽が営巣【佐賀市】

2022/05/10 (火) 18:20

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本来、海岸や河川敷などで繁殖する絶滅危惧種の渡り鳥コアジサシが、2022年も佐賀市の建物跡地に巣を作っています。

【中溝孝紀】
「こちら元々浄水場があった場所なんですが、このように小動物除けのネットが張られるなど、コアジサシの繁殖地として整備されています」

環境省が絶滅危惧種に指定するカモメ科の渡り鳥、コアジサシ。
繁殖地に選んだのは、佐賀市のとある場所にある浄水場跡地です。
安心感を与えるために設置された、仲間に見える模型に求愛する個体も。

【日本野鳥の会・佐賀県支部 宮原明幸支部長】
「去年もここで営巣したということは、彼らにとっては営巣場所として良い場所なんだろうと思う。去年はやっぱりこの柵がなかったので、ネコとかが中をうろうろしていた」

実は2021年もこの場所には10羽のコアジサシが飛来しましたが、当時は1週間ほどで姿を消してしまいました。
卵からかえったひなは野生のネコやカラスなどに捕食され、親鳥は危険を察知して巣を後にしたとみられています。
一方、2022年は日本野鳥の会佐賀県支部が繁殖期前、4月上旬に対策を講じたところ2021年よりも多い数が。

Q「大体何羽くらい飛来してきている?」
「いまが50羽、正確に言うと51羽まで数えました」

土地は佐賀市上下水道局から無償で借り受け、小動物が入れないようにするネットやひなのシェルターとなる土管などを設置しました。
また、早い個体だと今後数日で孵化するということで、野鳥の会はカラスの活動時間にあわせ見張りをする方針です。

【日本野鳥の会・佐賀県支部 宮原明幸支部長】
「まず、なんとかここでひなが巣立ってほしい。巣立ったらこのあともうすぐ親と一緒に、ニュージーランド辺りまで飛んで帰るんですよ。そしてまた、夏になると戻ってきて繁殖する。それをずっと続けられるように守っていきたいなと」

コアジサシは7月にかけてこの場所で繁殖するとみられ、ひなが飛べるようになると家族ごとにオーストラリアやニュージーランドに向かって飛び立っていくということです。
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