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豊かな有明海を取り戻せ!笹と竹2500本で作る「海の森」

2021/06/16 (水) 19:25

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有明海再生を目指してノリ漁業者らが魚介類が住みやすい環境づくりに力を入れています。今年で7年目となる「海の森」と呼ばれる取り組みです。

良く晴れた青空のもと佐賀市の佐嘉(さが)漁港から15隻ほどの漁船が出港しました。向かう先は南西へ15キロほどの場所にあるノリの漁場です。船には大量のササと竹。【県有明海漁協佐賀市支所・杉町省次郎さん】「(ササや竹を)海底に固定して海水を撹拌(かくはん)する、それで貧酸素を解消するという単純な仕組み」

県有明海漁協佐賀市支所が、6年前から毎年取り組む有明海再生事業「海の森」です。海底にササや竹を突き刺すことで潮の流れを変化させて酸素をつくりノリや二枚貝の生育に悪影響を及ぼす貧酸素を解消。さらに突き刺したササや竹には藻が生え、魚のえさとなるプランクトンが発生します。また、貝類の幼生やノリの胞子などを付着させて育てる採苗器の役割も果たすといいます。

また今年は、台風などで流されないようにするため、今年はササとササをつないだ「はえ縄方式」で海底に固定していきます。去年は海底に刺したササが台風により流されてしまったため、ササをつなぐことで流出を防ぐといいます。用意されたササと竹あわせて2500本ほどを50人ほどのノリ漁業者らが手際よく海底に突き刺していきます。深さ2メートルほど刺すため、かなり力がいります。

取り組みを始め、魚介類のわずかな増加を実感した年もありました。アゲマキ漁は22年ぶりの2018年に場所や漁業者を限定して実施、ウミタケ漁は2019年までの3年間期間や漁業者を限定して行われました。しかしその後生息数は大幅に減少、資源の回復が見込めず今年もアゲマキ、ウミタケ共に禁漁が決まっています。【県有明海漁協佐賀市支所・杉町省次郎さん】「この海が豊穣の海に戻って、後継者が出てくる、それが一番」魚介類の住処となる「海の森」宝の海と呼ばれた有明海の再生を目指して漁業者たちの歩みは続きます。

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