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2020.06.04

先生教えて!熱中症対策!

季節は6月に入り、日中はムシっと暑い時期がつづくようになりました。今年は、新型コロナウイルスの感染予防として、身体的距離の確保、マスク着用、手洗いや3密を避ける「新しい生活様式」を取り入れながら熱中症予防をしていかないといけません。そこで今回は、これからの季節に備えて熱中症対策をお教えします!
今回熱中症対策を教えて頂くのは、佐賀大学医学部付属病院 高度救命救急センター センター長の阪本雄一郎先生です。

昨年の熱中症のデータです。

全国…71317人 佐賀…574
佐賀県…10万人当たりの救急搬送は68.92人(全国10位)
年齢層…高齢者が全体の52%(37091人) 成人34.9%(24884人)

発生場所…住居38.6%(27500人)、道路15.6%(11137人)、屋外(8944人)


マスクは適宜に外そう!

夏場の気温・湿度が高い中でマスクを着用すると、体温より低い空気ではなくマスクにこもった温かい空気を吸い込むため、体が熱を持ちやすく熱中症のリスクは上がります。このため、屋外で人と2m以上も距離が確保できる場合は、マスクを外す方がいいそうです。
 

マスクを着けての強い負荷の作業や運動もなるべく避け、のどが乾く前のこまめな水分補給を心掛けたほうがいい。さらに、周囲の人との距離を十分にとれる場所でマスクを外し休憩することも必要です。


暑さを避けよう!

熱中症予防のためにエアコンの活用は有効ですが、感染症予防の点から、換気扇や窓を開けての換気も必要となります。この場合、どうしても外の暑い空気が室内に入り温度が高くなるので、熱中症予防のためにエアコンの温度設定をこまめに調整しましょう。

外出する際の行動ポイント

  • 暑い日や暑い時間帯は、なるべく避ける。
  • できるだけ涼しい服装を心掛ける。
  • 外に出る際は、日傘や帽子を活用する。
  • 体調に異変を感じたら、涼しい場所に移動し水分をとる。

暑さに備えた体づくりをしよう!

暑くなり始めの時期から適度に運動をすることで、暑さに身体を慣らしていくことができます。これを暑熱順化といいます。暑熱順応とは、身体を暑さに順応させていくことで、身体に備わっている発汗機能を向上させ早いタイミングで多くの汗をかけるようになります。身体から塩分が出ていくことを押さえ、サラサラの汗にすることができます。
運動の目安は、毎日30分程度の運動を心掛け、身体が暑さに慣れるようにしていきましょう。


こまめに水分補給をしよう!

やはり、こまめな水分補給は必要となります。一般的に食事以外に、年齢や体重によって変わってきますが1日あたり1〜1.5リットルの水分摂取が目安です。激しい運動、作業を行った時に多くの汗をかいたときは追加の水分と塩分の補給も重要です。

ダラダラ汗が止まらくなった人には、経口補水液がおススメです。経口補水液とは、食塩とブドウ糖を混合して適切な濃度で水に溶かしたものですが、スーパーやドラッグストアなどで販売されています。少量で効率よく塩分補給ができます。

最後にご自宅で簡単にできる、経口補水液の作り方をご紹介します。

【材料 (1リットル分)】
砂糖…40g/​水…1リットル
食塩…3g/レモンなど…適宜

  • 沸騰させて冷ました清潔な水1リットルに対し 砂糖と食塩を混ぜ レモンで味を調整する(※分量を間違えずに、できるだけ正確に作り、出来上がったら清潔な場所で保存してください。)
皆さんもご自宅で、是非試してみてください。
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