キザクラ工場

伊万里市にあるキザクラ工場

伊万里市や佐賀市、福岡県糸島市に店舗を構える「株式会社まるきん」の直営工場で、つり具の企画・設計・製造・出荷を一貫して行っています。

工場では約1万種類を製造！

エサの代わりに使う「ルアー」や釣り竿など様々な種類のつり具を手がけているキザクラ。

中でも力を入れているのが…？

ウキの製造数は年間40万個！

メイン製品のウキ。

ウキには色々な形があり、どんぐりウキ、水平ウキ、棒ウキがあります。

ウキの役割

①エサを沈める深さを調節する
エサだけだとどこまで沈むかわからないため

➁魚が針にかかったことを沈んで知らせる
エサを魚が食べたかが水の中だと分からないため引っ張られたときにウキが沈むようになっている

「ウキ」をつくる上で最も重要なことは、重さ

• 軽すぎる→魚が引っ張りにくい・遠くまで飛びにくい
• 重すぎる→ウキが沈んでしまう

軽すぎず重すぎず、微妙なラインをキザクラ工場では製造しています。

金型の穴に樹脂を流し込む

この金型の穴に樹脂を流しますが…なんと、金型から自社製作しているんです！自社でつくることで細かいオーダーにも対応でき、様々な種類の製品をつくることができるんです！

このように金属を削ってつくります。

こういうふうに削ってくださいというを指令をプログラムして、機械が自動的に削ってくれます。

この金型作りで気を付けていることは、加工する場所・大きさなどの寸法をきちんと測って正確な位置に加工を施すこと。

左側にはピン、右側には穴があります。右と左の金型を合わせるため、このピンが穴にピッタリ収まらないといけません。穴の位置がずれていたらピンがぶつかって型が壊れてしまいます。

穴の位置が正しいか、ズレの許容範囲は100分の1ミリもないそうです。

パーツづくり

プラスチックの樹脂が下の方に溶けて押し出されていきます。

先ほどの金型がセットしてあり、金型の中に溶けた樹脂が流れ込み冷えて固まります。

冷え終わるとカプセルが下に落ちていき…

いらない部品はアームで自動で分けられ、部品が箱に落ちるようになっています。

先ほどできたカプセルが上下に重なって最終的に「ウキ」になっていきます。

ちなみにカプセル本体だけでなく、こんなに小さな部品までつくっているんですよ！

オモリづくり

続いてはカプセルの中に入れる「オモリ」づくり
こちらの棒状の鉄をを削ってつくり、加工します。

こちらでは色んな重さの種類の鉄を作ることが出来ますが、連続で違う種類の重りを作るとカゴの中で混ざってしまうため、混ざらないようにカゴが回転しています。

とても効率の良い機械もまた、自社開発の装置なんです♪

オモリの重さをチェック

削った鉄製の重りの重さを測り、0.01グラム単位で調整しています。

その細かい単位でウキの浮くか沈むかが決まってしまうそうです。

カプセルとオモリを組み合わせる

カプセルとオモリを組み合わせてウキのカタチを作っていきます。
その際にカプセル内の空気をなくすためにウレタンを詰めています。

空気が入っていると浮き上がりやすくなっており、浮き上がる力が強いと魚が引っ張りにくく、これを防ぐためにできるだけ空気をなくすようにウレタンを入れています。

オモリとウレタンを入れたカプセルは機械で溶着。溶着のときにはみ出した部分などを削ります。

そして、綺麗に塗装していきます。

こちらは塗装後のカプセルにラインを引く作業の様子です。
このように手作業で行っているのですが、手作業で対応できる一番細い線は0.3ミリ！

ウキというのは実際には少しデコボコしていたりするので、機械では線を聞く事ができず人の手でしか引けない繊細な技です。

印刷機でロゴを印刷

線を引き終えたカプセルに印刷機でロゴを印刷し、ウキの完成！

美しい仕上がりになりました。

取締役 経営企画部長 金子さん 「釣り人の皆さんに本当に満足していただけるものを作り続けていきたいと思っていますし、なおかつそれが自然に優しいなど新しい発想でこんなの見たことない というような釣り具を作っていったりなど、そういった挑戦をし続けていって、常に釣り業界の最先端を行けるような会社になりたいと思います」

そんなキザクラは自然を守る活動も行っていて、このような環境に優しい素材を使ったウキの研究や稚魚の放流・海岸のゴミ拾いなども行っているそうです。