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「西九州新幹線開業」 経済効果と在来線への影響は… 2022年回顧【佐賀県】
2022/12/21 (水) 18:18
今週は今年1年の佐賀を振り返る「年末回顧」をお送りしています。
9月23日、西九州新幹線が開業しました。区間は武雄温泉から長崎の約66キロ。開業効果や在来線への影響など日本一短い新幹線のその後を取材しました。
【武本亮記者】
「いま、嬉野温泉駅のホームに一番列車が入ってきました」
【1日駅長・松井玲奈さん】
「出発!」
【田中良宜記者】
「大勢の人に出迎えられて武雄温泉駅に入ってきました」
県南西部に位置する嬉野市。これまで、県内の市で唯一、鉄道が通っておらず、新幹線は長年の悲願でした。
【川浪沙貴記者】
「温泉や旅館が立ち並び、県内有数の観光地である嬉野市。西九州新幹線の開業はこれまでなかった鉄道で来る客を取り込めると期待されています」
【利用者(長崎から)】
「気軽に短時間で佐賀まで来られるという感覚が今回はすごく楽しかった」
【利用者(大阪から)】
「新幹線ができたからちょっと乗ってみたいと思って。じゃないと嬉野温泉はなかなかアクセスが。車がない身はつらいので」
西九州新幹線と同時に開業した嬉野温泉駅。在来線は通らない新幹線単独の駅です。駅前には自慢の温泉を生かした施設や、市内の観光情報を集約した道の駅もできましたが開発はまだ途中。アメリカ大手のホテルなど民間の投資も進みます。
【大正屋 山口剛副社長】
「嬉野全体でも大体120%、前年比で。ほとんど満室状態です。嬉野は」
嬉野温泉の観光協会、旅館組合いずれも代表を務める山口剛さんです。
新幹線の開業で“新たな客”が生まれていると話します。
【大正屋 山口剛副社長】
「もともと佐賀・長崎・福岡が多いが、パーセンテージにしたら、関東・北陸とかも。もう全国各地」
これまで、全体の8割は北部九州から車で訪れる客だったという嬉野温泉。一方、新幹線開業後は全国までターゲットが広がりました。山口さんが副社長を務める1925年創業の老舗旅館大正屋では。
【大正屋 山口剛副社長】
「10月が3401人、11月が4321人。だいたい、月3000人超えるか超えないかが、今までの平均だった。平日でも8割から9割くらいは部屋が埋まっている」
前年と比べた売り上げは10月が174.9%、11月は133.1%と想像以上です。ただ、この開業効果を継続的に生かしていけるかが課題。そのためにも各旅館はリピーターの獲得に力を注ぎます。
【大正屋 山口剛副社長】
「嬉野温泉の泉質の良さ自信を持って、よい商品があるのでそれをどんどんアピールしていきたい」
【アナウンサー】
新幹線の沿線地域が盛り上がる一方、利便性が低下した地域もあります。並行在来線となった江北・諫早間では1日に上下45本あった特急列車が14本に減りました。
【肥前鹿島駅から佐賀市の大学に通う大学生】
「大学の時間に合わせて特急がないとかもけっこうあったりするので」
【肥前鹿島駅から福岡県の大学に通う大学生】
「江北まで行って、江北から特急に乗っている。学校に合う時間が1つしかない」
西九州新幹線の開業で並行在来線となった長崎本線の江北・諫早間。特急は大幅に減っただけでなく、長崎まで行かずにこの肥前鹿島までになりました。
長崎市内の大学に通う中村弘一郎さん18歳。
以前は特急列車とバスを使い、2時間ほどで通学できていましたが、長崎行きの特急がなくなり状況が一変しました。
普通列車とバスを使うと約3時間、さらに最寄り駅・肥前鹿島から1限目に間に合うのは早朝5時台の列車です。
【中村弘一郎さん】
「水曜日だけは1時間目があるので、午前9時にどうしても大学に行かないといけなくて、しかもそれが必修単位なので落とすことができない。きょう試しているのが、小長井という長崎県の駅まで父に送ってもらっている」
父の安弘さんとともに自宅からの通学方法を模索し続けています。
【父・中村安弘さん】
「やっぱり後押ししたい。毎日申し訳ないみたいな感じで、子供は言っているけど、親としては当然だし」
【父・中村安弘さん】
「並行在来線となったことによって、長崎方面とかいま使っている皆さんで結構いろんな課題とか利便性の問題とか出ているので…」
11月には父・安弘さんの声掛けで同じ課題を抱える鹿島市民が集まりました。
【鹿島市から長崎市へ通勤する男性】
「できる限り乗り換えがない、少ないというのが通勤通学している人の1番の想いなんじゃないかと思う」
行政に任せるだけではなく、実際に利用する自分たちだからこそ言えることがある。利便性の向上を求め動き出しています。
9月23日、西九州新幹線が開業しました。区間は武雄温泉から長崎の約66キロ。開業効果や在来線への影響など日本一短い新幹線のその後を取材しました。
【武本亮記者】
「いま、嬉野温泉駅のホームに一番列車が入ってきました」
【1日駅長・松井玲奈さん】
「出発!」
【田中良宜記者】
「大勢の人に出迎えられて武雄温泉駅に入ってきました」
県南西部に位置する嬉野市。これまで、県内の市で唯一、鉄道が通っておらず、新幹線は長年の悲願でした。
【川浪沙貴記者】
「温泉や旅館が立ち並び、県内有数の観光地である嬉野市。西九州新幹線の開業はこれまでなかった鉄道で来る客を取り込めると期待されています」
【利用者(長崎から)】
「気軽に短時間で佐賀まで来られるという感覚が今回はすごく楽しかった」
【利用者(大阪から)】
「新幹線ができたからちょっと乗ってみたいと思って。じゃないと嬉野温泉はなかなかアクセスが。車がない身はつらいので」
西九州新幹線と同時に開業した嬉野温泉駅。在来線は通らない新幹線単独の駅です。駅前には自慢の温泉を生かした施設や、市内の観光情報を集約した道の駅もできましたが開発はまだ途中。アメリカ大手のホテルなど民間の投資も進みます。
【大正屋 山口剛副社長】
「嬉野全体でも大体120%、前年比で。ほとんど満室状態です。嬉野は」
嬉野温泉の観光協会、旅館組合いずれも代表を務める山口剛さんです。
新幹線の開業で“新たな客”が生まれていると話します。
【大正屋 山口剛副社長】
「もともと佐賀・長崎・福岡が多いが、パーセンテージにしたら、関東・北陸とかも。もう全国各地」
これまで、全体の8割は北部九州から車で訪れる客だったという嬉野温泉。一方、新幹線開業後は全国までターゲットが広がりました。山口さんが副社長を務める1925年創業の老舗旅館大正屋では。
【大正屋 山口剛副社長】
「10月が3401人、11月が4321人。だいたい、月3000人超えるか超えないかが、今までの平均だった。平日でも8割から9割くらいは部屋が埋まっている」
前年と比べた売り上げは10月が174.9%、11月は133.1%と想像以上です。ただ、この開業効果を継続的に生かしていけるかが課題。そのためにも各旅館はリピーターの獲得に力を注ぎます。
【大正屋 山口剛副社長】
「嬉野温泉の泉質の良さ自信を持って、よい商品があるのでそれをどんどんアピールしていきたい」
【アナウンサー】
新幹線の沿線地域が盛り上がる一方、利便性が低下した地域もあります。並行在来線となった江北・諫早間では1日に上下45本あった特急列車が14本に減りました。
【肥前鹿島駅から佐賀市の大学に通う大学生】
「大学の時間に合わせて特急がないとかもけっこうあったりするので」
【肥前鹿島駅から福岡県の大学に通う大学生】
「江北まで行って、江北から特急に乗っている。学校に合う時間が1つしかない」
西九州新幹線の開業で並行在来線となった長崎本線の江北・諫早間。特急は大幅に減っただけでなく、長崎まで行かずにこの肥前鹿島までになりました。
長崎市内の大学に通う中村弘一郎さん18歳。
以前は特急列車とバスを使い、2時間ほどで通学できていましたが、長崎行きの特急がなくなり状況が一変しました。
普通列車とバスを使うと約3時間、さらに最寄り駅・肥前鹿島から1限目に間に合うのは早朝5時台の列車です。
【中村弘一郎さん】
「水曜日だけは1時間目があるので、午前9時にどうしても大学に行かないといけなくて、しかもそれが必修単位なので落とすことができない。きょう試しているのが、小長井という長崎県の駅まで父に送ってもらっている」
父の安弘さんとともに自宅からの通学方法を模索し続けています。
【父・中村安弘さん】
「やっぱり後押ししたい。毎日申し訳ないみたいな感じで、子供は言っているけど、親としては当然だし」
【父・中村安弘さん】
「並行在来線となったことによって、長崎方面とかいま使っている皆さんで結構いろんな課題とか利便性の問題とか出ているので…」
11月には父・安弘さんの声掛けで同じ課題を抱える鹿島市民が集まりました。
【鹿島市から長崎市へ通勤する男性】
「できる限り乗り換えがない、少ないというのが通勤通学している人の1番の想いなんじゃないかと思う」
行政に任せるだけではなく、実際に利用する自分たちだからこそ言えることがある。利便性の向上を求め動き出しています。
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