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還暦のアジアNo.1女性アスリート 「走り高跳び」記録更新に挑み続ける60歳の女性【佐賀県】

2022/10/24 (月) 18:50

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様々な分野で頑張っている人を紹介する佐賀人十色。紹介するのは、こちらの女性。実はこの方、還暦で年齢を感じさせない驚きの記録を持っているんです。一体何をしている方なんでしょう。

大型バイクに乗るこちらの女性。趣味はツーリング、天気のいい日は職場までバイクで通勤します。
久留米大学バイオ統計センター轟木です。鳥栖市在住で久留米市で働く轟木理恵さん60歳。大学教授の秘書として主に、会計など事務仕事を担当しています。
そんな轟木さんが、あるもので記録を持っていることについて、仕事仲間は…。

【システムエンジニアの同僚】
「同年代としてすごいとしか言いようがない。だって私より筋肉ありますよ」

【轟木さん】
「いやいや褒めすぎですよ褒めすぎ!」

謙遜しますが、アジアNo.1のすごーい女性なんです。

【轟木さん】
「私は60~64歳の走り高跳び、日本記録、アジア記録保持者です!」

轟木さんは、走り高跳びの選手。
2022年5月に佐賀市で行われた陸上大会の60歳から64歳の女性が出場する部門で、日本記録タイの1m25cmを跳ぶことに成功。
しかも、8月の長崎大会では、1m27cmを跳び、日本記録を2cm、アジア記録を1cm更新。
さらに、9月の鹿児島大会では1m28cmを跳んで、轟木理恵の名を陸上業界に轟かせました。驚きなのが競技歴です。

【轟木さん】
「走り高跳びの競技歴は、5月からまだ大会3回しか出ていない」

元々は200mの選手としてインターハイや国体に出場。大学時代は、西日本で1位になったほか12回、九州一に輝くなど活躍し、実業団から誘いもありましたが大学卒業と同時に現役を引退。走り高跳びの選手として大会に出場したことはありませんでした。

【轟木さん】
Qなぜ走り高跳びに挑戦した?
「学生の時から高跳びかっこいいよなと思っていた。日本記録一覧を見ると短距離より走り高跳びの方が記録が出せるかもしれないと思った」

基本的に、1人で練習するため近くにスマホを置いて、1回跳ぶごとに動画でフォームを確認します。

【轟木さん】
「風が吹いている割にちょっと踏切が遠いのかなだから降りる時に当たっている。時々専門の友人たちに指導を仰ぐぐらいだから自己流」

ちなみに、轟木さん。現役引退後、約40年陸上から離れましたが、なぜアジア記録を出せるほど体を動かすことができたのか。

【轟木さん】
「体重増加や筋力低下は年齢とともに否めないが、コロナ禍のリモートワークで体動かさなくなった。50代後半でリセットしないとということでジムに通おうと」

ジムには、2020年の夏から週2回、通っています。

【担当トレーナー】
「いつもは50kgなのでウォームアップという形で40kg。筋肉量は多い方ですね」

Q通い始めた当初は何キロ?
【轟木さん】
「何も持たずにこう(スクワット)ですよ」

やりはじめたら投げ出さない負けず嫌いの轟木さんは、約2年で15キロのダイエットに成功しました。
痩せたことで、現役時代の感覚を取り戻し陸上へ復帰したそうですが、体との相談が必要不可欠な60歳。なぜここまで頑張れるのか…。

【轟木さん】
「60年生きてると、あと何年四季を過ごせるかと考えるといま、やれることをやろうと」
Qその中で次の目標は?
「少しでも世界記録に近づきたい」

10月16日、大分県で開かれた陸上大会。短距離や中距離など17種目に28歳から83歳の、のべ180人が出場しました。
健康維持や仲間との交流、目的は様々ですが、轟木さんは、自身のアジア記録1m28cmを1cmでも更新するのが目標です。

3cm刻みで、順調に跳び続けます。同じ高さで挑戦できるのは、3回まで。1回でもバーを落とさずに跳ぶことができれば成功です。
轟木さんが更新する前の日本記録1m25cm。クリアしたことのある高さですが、空中でうまく体をさばけず2回連続で失敗します。後がない3回目…。
何とか成功します。次は1m28cmの予定ですが…。
本来は3cm刻みで高くなりますが、アジア記録より1cm高い1m29cmに挑戦です。

記録更新なるか…。続く2回目もバーを落とした轟木さん、迎えたラストチャンス…。

【轟木さん】
「やっぱり練習あるのみです。楽しかったです。ありがとうございました」

高く跳べていますが、空中動作が思うようにいかず、3回連続で失敗。アジア記録更新は、叶いませんでした。

【轟木さん】
「バーを落とした時はワっと大きい声を出したくもなりますけど、悔しいよりは次につなげようと。今年の目標は1m30cmです」

その後は?
【轟木さん】
「体の調子と相談しながら記録を伸ばしていければ」

轟木理恵60歳。還暦ジャンパーの挑戦はまだまだ続きます。
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