2022/09/29 (木) 18:50

佐賀県の絶滅危惧種に指定されていた花「ミズアオイ」。長い時を経て復活し、小学生の女の子などの努力の甲斐あり、今年野外で初めて花を咲かせました。

【長島百花記者】
「佐賀では絶滅したと言われていたミズアオイ、今年は半世紀ぶりに多くの花が咲き、見頃を迎えています」

可愛らしいハート型の葉をつけ、美しい青紫色の花を咲かせる「ミズアオイ」。昔は田んぼのまわりによく生えていましたが、農薬や化学肥料などにとても弱く数が減少。
佐賀では絶滅したと言われていました。しかし、2019年、佐賀市内の工事現場で偶然発見。近くの池に移植されたことをきっかけに保護活動が始まり、2021年には「さが平野の水辺を守る会」も結成されました。

【ミズアオイを咲かせた前田遥香ちゃん】
「初めて見た時、自分のとても好きな色だったのでびっくりしたし、きれい！と思った」

今回の復活に一役買ったのは、移植先の池でミズアオイを一目見て心を奪われた、当時小学1年生の女の子です。

【ミズアオイを咲かせた前田遥香ちゃん】
「1番は青い花の星みたいなところだけど、2つ目はこの葉っぱ、このハート型のつるつるした葉っぱが2番目に好き」

インターネットで調べたり県外まで勉強しに行ったりして、泥水に浸かりながら熱心に保護活動を続けてきた遥香ちゃん。
ミズアオイは種から芽を出し苗にするまでが難しく、なかなか育ちませんでしたが、2021年、遥香ちゃんともう一人が開花に成功していました。

【前田遥香ちゃん】
「子どもみたいな感じというか、自分が責任持って育てなきゃなと。暑さが続いた日があったので、その時全部だめかなと思ったけど少し残ってたので、ああよかったと思った」

活動を始めて4年。まだ自生まではいかないものの、やっと2022年、野外で初めて花が咲きました。

【前田遥香ちゃん】
「初めて見た時よりもとてもきれいに見えた。こんなにきれいな花が無くなるのは悲しいなと思ったので、絶対にもっとたくさんにして、お花畑みたいにするととてもかわいいかなと思ったので、絶対そこまではしてみたい」