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「災害の記憶(再)」 3.11をきっかけに…防災士が語る災害遺産とは【佐賀県】
2022/03/11 (金) 07:00
東日本大震災から11年。しかし今も被災地の苦悩は続いています。
想定外の甚大な災害。その記憶を忘れず、今後の防災に生かしていこうと、サガテレビでは「災害・私の記憶」をシリーズで放送を続けています。
災害の記憶を風化させないため、過去に放送した内容を改めて掲載します。
≪2021年3月10日 放送≫
シリーズでお伝えしている「災害・私の記憶」。
東日本大震災が発生した当時県の職員で、被災地に派遣された多久市の男性が目にしたのは過去の津波被害を伝える石碑でした。
男性はその後、佐賀県内で起きた過去の災害を風化させないよういわゆる「災害遺産」を調査し続けています。
【県防災士会・本山和文さん】
「将来の子孫にこの教訓を残そうということで建てられているのだと思います。この記録をなんとか伝えていく努力を私たちはしていかなければならないという気がしています」
県防災士会の本山和文さん62歳。
過去の災害の被害が刻まれた「災害遺産」を調査するため、約8年前から1人で県内各地を回っています。
昭和23年(1948年)の水害を伝える伊万里市大川町の大洪水記念碑。
【県防災士会・本山和文さん】
「当時の水深があの横線で書いてあるんですね。ただこういうところにあるので、なかなか目立たないという。しかも手前にこの電信柱が立っていて、ここに平成2年の浸水深が書いてあるんですけど、実際それよりも高いんですね、昭和23年の方が。本当はこれじゃなくて、こっちの方が…これだけ水が来たよということを示すにはいいのかなと思うんですけどね」
元々、県職員だった本山さん。
2011年の東日本大震災で宮城県気仙沼市の被災地に派遣され、支援物資の仕分けや避難所の運営に携わりました。
そこで目にしたのが各地に残っていたかつての明治三陸大津波や昭和三陸大津波を伝える石碑でした。
【県防災士会・本山和文さん】
「東日本大震災の現地にもそういう碑がある。そして被災者の方から、なんとかこの災害を、千年に一度といわれる津波の記録を後世になんとか残したい。そういう気持ちをいろいろ聞いたものですから、やはり佐賀にもこういうのがあるんだったら、これもやっぱりその当時建てた人の気持ちということをくめば、後世に伝えたいということで残してあるわけですから、私にできるのはこれをなんとか風化してなくなる前に記録として残して、こういう思いで書いてあるよということを伝えていきたいなと。それをしなければ、先人の思いがもう水の泡なんですよね」
これまでに県内129カ所の「災害遺産」を調査し、記録してきた本山さん。
6年前にはそれぞれの特徴などをまとめた冊子も作りましたが、調査はいまも継続中で月の半分ほどの時間を費やしています。
【県防災士会・本山和文さん】
「碑文の写真を撮ろうと思ったら一番下の字が見えないんですよ。撮れるかなあ、ここやったら撮れるかもしれない」
唐津市半田地区にある耕地整理記念碑。
名称では災害とは関係ないように思える石碑でも、碑文をよく読んでみると災害について書かれていることもあるといいます。
【県防災士会・本山和文さん】
「洪水のごとに河川埋没し、乾田…これ何て読むんだろうな。なんだろうあれは…これはちょっと分からんなあ…これちょっと家帰ってから、しないと分からないですね」
風化していたり高い場所にあったりして現場で読みにくい碑文は写真に撮って自宅で解読します。
【県防災士会・本山和文さん】
「明治二十四年空前と書いてありますね。“空前の大洪水”と当時の災害のこと書いてあります」
拡大して見たりフィルターをかけて色を変えたりすることで、現場では分からなかった先人たちのメッセージが浮かび上がってきます。
【県防災士会・本山和文さん】
「最初はこうやって生の画像で撮ってくるんですよ。一方こうやってメモもとっているんですね。メモできる分は大体メモしています。分からないところはこんな風に四角で囲んで、そしてこれともう一回全部比較してみるんです」
このほか、碑文の内容を裏付ける当時の災害の概要を市町村史など郷土資料を使って調べた上で、原稿にまとめます。
【県防災士会・本山和文さん】
「うちの地域ではこんな災害があったんだよ、それ見てごらん、あそこにあの碑があるでしょということ、例えば防災士さんが地区で啓発活動をやられるときに、これをこう出してもらう、話してもらう、そうするとひょっとしたら、それを知っているおじいちゃんがいるかもしれないし、おじいちゃんから聞いたという人がいるかもしれないですね。そうするとやっぱりその中で、コミュニケーションとれていく中で、私たちの地域ってやっぱりこんな危険があるんだね。じゃあ何に備えないといけないかというような話につながっていけば、1つの防災活動として非常に有効な活動になるんじゃないかなと」
終
想定外の甚大な災害。その記憶を忘れず、今後の防災に生かしていこうと、サガテレビでは「災害・私の記憶」をシリーズで放送を続けています。
災害の記憶を風化させないため、過去に放送した内容を改めて掲載します。
≪2021年3月10日 放送≫
シリーズでお伝えしている「災害・私の記憶」。
東日本大震災が発生した当時県の職員で、被災地に派遣された多久市の男性が目にしたのは過去の津波被害を伝える石碑でした。
男性はその後、佐賀県内で起きた過去の災害を風化させないよういわゆる「災害遺産」を調査し続けています。
【県防災士会・本山和文さん】
「将来の子孫にこの教訓を残そうということで建てられているのだと思います。この記録をなんとか伝えていく努力を私たちはしていかなければならないという気がしています」
県防災士会の本山和文さん62歳。
過去の災害の被害が刻まれた「災害遺産」を調査するため、約8年前から1人で県内各地を回っています。
昭和23年(1948年)の水害を伝える伊万里市大川町の大洪水記念碑。
【県防災士会・本山和文さん】
「当時の水深があの横線で書いてあるんですね。ただこういうところにあるので、なかなか目立たないという。しかも手前にこの電信柱が立っていて、ここに平成2年の浸水深が書いてあるんですけど、実際それよりも高いんですね、昭和23年の方が。本当はこれじゃなくて、こっちの方が…これだけ水が来たよということを示すにはいいのかなと思うんですけどね」
元々、県職員だった本山さん。
2011年の東日本大震災で宮城県気仙沼市の被災地に派遣され、支援物資の仕分けや避難所の運営に携わりました。
そこで目にしたのが各地に残っていたかつての明治三陸大津波や昭和三陸大津波を伝える石碑でした。
【県防災士会・本山和文さん】
「東日本大震災の現地にもそういう碑がある。そして被災者の方から、なんとかこの災害を、千年に一度といわれる津波の記録を後世になんとか残したい。そういう気持ちをいろいろ聞いたものですから、やはり佐賀にもこういうのがあるんだったら、これもやっぱりその当時建てた人の気持ちということをくめば、後世に伝えたいということで残してあるわけですから、私にできるのはこれをなんとか風化してなくなる前に記録として残して、こういう思いで書いてあるよということを伝えていきたいなと。それをしなければ、先人の思いがもう水の泡なんですよね」
これまでに県内129カ所の「災害遺産」を調査し、記録してきた本山さん。
6年前にはそれぞれの特徴などをまとめた冊子も作りましたが、調査はいまも継続中で月の半分ほどの時間を費やしています。
【県防災士会・本山和文さん】
「碑文の写真を撮ろうと思ったら一番下の字が見えないんですよ。撮れるかなあ、ここやったら撮れるかもしれない」
唐津市半田地区にある耕地整理記念碑。
名称では災害とは関係ないように思える石碑でも、碑文をよく読んでみると災害について書かれていることもあるといいます。
【県防災士会・本山和文さん】
「洪水のごとに河川埋没し、乾田…これ何て読むんだろうな。なんだろうあれは…これはちょっと分からんなあ…これちょっと家帰ってから、しないと分からないですね」
風化していたり高い場所にあったりして現場で読みにくい碑文は写真に撮って自宅で解読します。
【県防災士会・本山和文さん】
「明治二十四年空前と書いてありますね。“空前の大洪水”と当時の災害のこと書いてあります」
拡大して見たりフィルターをかけて色を変えたりすることで、現場では分からなかった先人たちのメッセージが浮かび上がってきます。
【県防災士会・本山和文さん】
「最初はこうやって生の画像で撮ってくるんですよ。一方こうやってメモもとっているんですね。メモできる分は大体メモしています。分からないところはこんな風に四角で囲んで、そしてこれともう一回全部比較してみるんです」
このほか、碑文の内容を裏付ける当時の災害の概要を市町村史など郷土資料を使って調べた上で、原稿にまとめます。
【県防災士会・本山和文さん】
「うちの地域ではこんな災害があったんだよ、それ見てごらん、あそこにあの碑があるでしょということ、例えば防災士さんが地区で啓発活動をやられるときに、これをこう出してもらう、話してもらう、そうするとひょっとしたら、それを知っているおじいちゃんがいるかもしれないし、おじいちゃんから聞いたという人がいるかもしれないですね。そうするとやっぱりその中で、コミュニケーションとれていく中で、私たちの地域ってやっぱりこんな危険があるんだね。じゃあ何に備えないといけないかというような話につながっていけば、1つの防災活動として非常に有効な活動になるんじゃないかなと」
終
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