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リアルな恐竜骨格!?材料は自転車部品 4代目店主の廃材アートが話題【佐賀県】

2021/11/15 (月) 20:30

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佐賀人十色は金属を使ったアートに取り組む男性の話題。金属とは言ってもコストはゼロ、一体何を使っているんでしょうか?

 一見、本物の化石のような恐竜のアート。よく見ると尻尾は…自転車のチェーン?そしてこれは…スタンド?【サイクランドモリ・森正彦さん】「主になんですけど、“自転車の廃材”を使ったやつですね。“この部品で”とか、どこに使うか(考えるのは)楽しいです。それがまた、見事に狙った通りにはまった時は“おー”みたいな(笑)」

 佐賀市長瀬町にあるサイクランドモリ。1921年、大正10年創業の老舗自転車店です。4代目の森正彦さん46歳。店を切り盛りする傍らで取り組むのが自転車の“廃材”を使ったアートです。【サイクランドモリ・森正彦さん】「人と違ったものをしてみたいなというのはありましたね。自分のできる範囲でできるものを使って、身近なものを使って何かできないかというのを考えました」佐賀北高校芸術コースを卒業し、九州産業大学芸術学部でプロダクトデザインを学んだ森さん。その後は製造業や小売業などに就き、芸術の世界からは遠ざかっていましたが、家業を継いだ10年ほど前、時間にも少し余裕ができたときのこと。森さんの制作意欲に再び火をつけたのは同世代の活躍でした。【サイクランドモリ・森正彦さん】「先輩である池田学さんとか、あと後輩とか、みんなそれなりに活躍して絵を描いたりとか、続けているのを見て、人に何か、自分で作ったもので感じてもらえることができたら良いかなと思って」

 最初に作ったのが、息子の恐竜図鑑に載っていたティラノサウルス。制作期間はおよそ1カ月、制作費は0円です。そして、2年ほど前から本格的に“廃材アート”を始め、これまでに作ったのはおよそ20作品、今年6月には個展も開きました。並べた作品のほとんどが売れたといいます。【サイクランドモリ・森正彦さん】「“今まで見たことない”と言われたことがまあ一番嬉しかった言葉ですね」作品を買った人は。「一目惚れでした。もうこれしかないと思って。かっこいいと思ってですね、うちのガレージにぴったりじゃないかなと思って」(松の盆栽)「松の盆栽」を再現した作品です。一見、本物のようにも見える幹の部分は、自転車の車輪の部材、スポークで表現しました。

 記者「今回取材用に作品を1つ作っていただけるということでどういうものを?」森さん「この自転車のチェーンとか、あと針金、鉄の部材ですね、ギアとか、これであのイチョウを作りたいなと思います」記者「これがあのイチョウの木になるんですね」森さん「はい、一応予定では(笑)」主に使うのは自転車のチェーン。これらがどのようにしてイチョウの木になっていくんでしょうか。作業するのはいつも夕方店を閉めたあとです。【サイクランドモリ・森正彦さん】「こういう風に曲げることによって枝ぶりの感じを出していこうかなと」森さんのアートの中心となる技術は“溶接”。しかし、ただの溶接ではないんです。【サイクランドモリ・森正彦さん】「さびていると、くっつきにくいんですよ。何でもなんですけど、溶接するときってすごく全部磨いとかないといけないんですよ。そうしたらきれいにつくんですけど、ただこの“スパッタ”があんまり発生しなくなるんですよね。これ(スパッタ)を残したい自分としてはきれいには磨かずに」「スパッタ」とは溶接する際に飛び散って表面に残る金属のくずのこと。本来はヤスリなどで削られる“無駄なもの”ですが、森さんのアートはそれをわざと多く発生させて残すある意味、”邪道”な方法で作り出されます。【サイクランドモリ・森正彦さん】「自分としてはこのデコボコ、凹凸が味になるんじゃないかなと思って」【サイクランドモリ・森正彦さん】「できました」「制作時間は、えっと~まあ7時間くらい」

 【サイクランドモリ・森正彦さん】「有名な遺跡とか世界遺産に登録されているようなもの(が作れれば)すごくきれいだとは思うんですけど、自分はそこまで精密にはできないなと(笑)まだ身近にあるものを作って、いろいろ考えたりとかというのはしていきたいなとは思っています」Q「あくまでも趣味の延長というか」「そうですね」Q「そこまで貪欲じゃない?」「いや~うん、波がありますんで(笑)」

VTRに出てきた恐竜の作品なんですが、現在開かれている「県展」に出品したところ見事入選し、11月23日まで県立博物館に展示されています。

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