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抗がん剤で脱毛 がん患者のおしゃれを手助け 美容室が帽子を開発 「母もがんだった…」
2021/06/16 (水) 19:10

佐賀市の美容室が開発した帽子。そこには「がん患者のおしゃれを手助けしたい」という開発者の思いが込められています。
黒やピンクなどずらりと並べられた帽子。これは、抗がん剤の治療を受け、髪が抜けてしまった人のために作られているんです。
【90代女性】「これすごくいい。違和感ないし、夏でもむれないから。気に入っている」【50代女性】「肌触りもサラサラで、チクチクせず被りやすい。気分的に明るくなる」
~「母もがんだった」~
この帽子の名は、「ツーリーフキャップ」(価格:税込8800円)。手がけたのは佐賀市で美容院を営む荒川国子さんです。なぜ、ツーリーフキャップを開発したのでしょうか。【美容院Futaba 荒川国子社長】「母もがんだった。女性の大事な髪まで抜けてしまうそのつらさに対して何か美容師として支援できないかなと思ったのがきっかけ」荒川さんの母・マツエさんはおよそ30年前に胃がんに。「私にできることはないのか」、がんと闘う母を見て、10年前からウィッグの開発に着手。これまで8種類ものウィッグを生み出しおよそ80人に提供してきました。ツーリーフキャップは、ウィッグの内側につけるインナーキャップを改良した後に思いついたもので、商標登録されています。
~かぶり心地の良さ~
そのかぶり心地の良さの秘密は、素材と編み方にあります。こちらの糸は、宇宙服に使われている特殊なもので、暑い時は熱を逃がし、寒い時は保温してくれるため1年中、快適に過ごせます。また、通常は2枚の布を縫い合わせるため、縫い目に凹凸ができ痛みを感じることもありますが、ツーリーフキャップは特殊技術によって縫い目がなくなるため頭皮の痛みを感じません。【美容院Futaba 荒川国子社長】「私が作ったものでがん患者さんが喜ぶ顔が見られるというのが1番の原動力」
~がん患者や家族の支援も~
これまでの活動が高く評価され去年12月には女性起業家を表彰する全国大会で「後継ぎウーマン賞」を受賞。しかし荒川さんの取り組みは商品開発にとどまりません。今年1月にはがん治療に不安を抱える人の相談に応じるNPO法人も設立しました。【50代女性】「支えになって励ましの言葉をもらって、心が軽くなって誰かにこの思いを聞いてもらったというのが、すごくうれしくて助けられてます」
ウィッグの開発から始まったがん患者への支援。“患者の笑顔を取り戻したい”。その思いが、荒川さんを突き動かしています。【美容院Futaba 荒川国子社長】「がん患者は自分の悩みを伝えることができないことも。家族が患者にどう接していいか分からない、そういうことまで支えていけるような社会になれば」
荒川さんは今回の帽子について「人人でも多くの人に知ってもらい、日本だけでなく世界の人たちに広めていければ」と話していました。・ツーリーフキャップは美容院やネットで購入可。現在のツーリーフキャップは大人用のみ。荒川さんは小児がんの子どものための帽子も作りプレゼントする予定です。
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